クレーム応対の基本
クレームには3つの原則があります。
1:最初に応対した人(一次応対者)の応対の良し悪しがその後のクレーム対応の難易度を決める
(一次応対者の対応が悪いとまた不満がつのります)
2:クレームかどうか、あるいはクレームの難易度を応対者が勝手に判断してはいけない
(話をしっかり捉えず、雰囲気からクレームかクレームでないと判断しない。
激怒型・冷静型など様々なタイプのお客様がいます)
3:クレームは全ての事例を報告する
(現実に起こっていることであり、謙虚に耳をかたむけることが必要です)
この3つの原則を元に、必要なスキルが見えてきます。
例えば、お客様の話をきちんと聞く傾聴スキルや、またお客様の心理を理解する共感スキル、
またお客様のお怒りの内容をしっかり把握するために質問をするスキル、
またお客様のクレームに対しての提案するスキルなどが求められます。
また、言葉遣いや商品知識、一般的な常識やマナーに加え、判断力や理解力、忍耐力や冷静さなど必要になります。
クレーム応対は上記のことからも、高度なサービス応対の1つです。
クレーム応対のポイント
クレーム応対をするにあたってのポイントをまとめましょう。
1:お客様の話をよく聴く
・クレーム応対の第一歩が不満を全部吐き出してもらうことから
・お客様が理解されたと感じる満足感を作る
2:こちらの不備な点を心をこめて謝る
・明るくハキハキしないこと
・声のトーンをいつもより低めにする
3:お客様の立場に立つ
4:途中で口をはさまない
・とにかく聴くことに徹する
5:怖がらない
・恐怖心や動揺がお客様に伝わると「反感」になる
6:お客様意識を忘れない
・馴れ馴れしい言葉遣いや態度にならないように気をつける
7:感情的にならない
・お客様のペースや感情に巻き込まれない
8:責任者への交代はタイミングよく
・「人が変わる」ことでお客様が冷静になることもある
9:1つひとつの質問にいちいち反応しない
・「本当に悪いと思ってんの!」「はい、思っております。」
「この仕事何年やってるの!」「3年です」
このようなやりとりはお客様をよけいに立腹させてしまう。
お客様の質問を吟味して必要なのは「お詫びの言葉」なのか、「質問に対する回答」なのかを見極める
10:クレームを言ってくださったことに感謝する
・不満を持ったお客様の多くは不満を言わないで去っていきます
クレーム応対の手順
スムーズなクレーム応対ができるよう、基本的なクレーム応対の流れをご紹介します。
1:傾聴する
まずはしっかりお客様の話を聞きます。
「何で怒っているのか」不満を全て吐き出してもらいます。
⇒お客様に満足感を与え、いい人間関係を築くことができます。
2:状況を把握するための質問をする
「お客様が何をしてほしいのか」また解決に必要な情報など質問により把握します。
⇒顧客ニーズの把握
3:解決策を提示しお客様の納得を得る
ニーズに対しての解決策を伝え、お客様の理解を得ます。
⇒納得感の獲得
4:プラスの印象を与える言葉を感謝の言葉
合意を得られたら、今後明るい見通しをイメージできるようにお詫びのことばで終わるのではなく、
プラスの印象を与える言葉で終わります。
⇒いい印象を与える
クレームの種類
接客をするにあったって、残念ながらお客様からお叱りを受けることがあります。
一般的に『クレーム』というものの種類は3つあります。
1:初めからのクレーム
何かしらの不満を持って、応対者に言ってくるクレーム。
応対する者の対応によって拡大・現状維持・縮小もする。
2:途中からのクレーム
応対者の対応の悪さから発生するクレーム
3:応対をうけた後に残る不満と不安感
応対者や企業には直接言わないが、何かしら不満を感じている
クレームには初めからのクレームと途中からのクレームのように表面化しているものと
潜在的で表面化していないクレーム(応対を受けた後に残る不満と不快感)もあり、
この表面化していないクレームが実は最も多いのです。
不満を持った人の中でクレームを挙げるのは約4割だそうです。
あとの6割は何も言わずに去っていってしまします。
クレームを挙げた人への対応は適切だとその中の8割が再度利用します。
しかし不適切だと全ての人が再度利用することはないでしょう。
クレームは受けるのは嫌なものですが、お客様との信頼を築くチャンスにもなるものであり、継続顧客を大事にすることは企業にとってもとても大切なことです。
このことからも接客マナーの1つとして、クレーム応対が適切に出来ることが求められます。
クレーム対応(自己愛性パーソナリティ障害)
クレーム対応というのは非常に大切です。クレームを言ってくるお客様に対しては適切な対応をしないと
後々に影響する可能性が大きくなります。
クレームは、一般的にはサービスを提供する側に何か問題があり、それに対して問題意識を感じるお客様が
意見を言う事が多いと思われます。
ただ、それ以外に理由のないクレームがあります。
『自己愛性パーソナリティ障害』
これは、定年退職した大企業の重役、元弁護士や大学教授など社会的地位の高かった人などに多く、
一般的なクレームとは異なりますが対応は難しく間違えると非常に時間をとられる事になります。
かつては周りから尊敬されていたような人が一種の征服感を味わい自尊心をどこかで取り戻そうとしているケースです。
例えば、顧客に送付するDMに対して、紙の無駄遣いであり環境保護を考えていないというクレームを
店頭の社員に対して言ってくる場合などが考えられます。
「コンプライアンスを理解しているのか」「どれだけの資源の無駄遣いになっているのかわかっているのか」
「地球環境保護についてどう考えているのか」などと延々と説教が始まります。
もっともな内容でもあるのですが、途中で意見を言おうとしても
「違う、よく聞きなさい。こうだろう」と話が続けられます。
また「君の日本語はなっていない。一流企業で働く者としてそれで良いのか」から始まり、
「笑顔がない、商品の扱い方が雑だ」と一つずつ指摘をして来ます。
そのうちに電話応対時の対応なども含め「私はこの店を良く利用するが、ここの社員教育はどうなってるんだね」と
教育指導の話にまで及びます。
この様な人々は非常に頭が良く、世の中のために役立とう、若い人たちを教育しようという
正義感を持っているから厄介でもあります。
また時間はあり余っているので、お店側が忙しい時に来て延々と話が続いたりします。
対応している担当者には非がないので、その場で解決の方法がありません。
こういった人は周りの人間を部下の様に感じているのかもしれないのです。
このようなケースの場合、途中で言葉を挟まず、どうすれば納得してもらえるのかをしっかり聞いて、
「貴重な意見として受け止め全社で検討いたします」と答えて、まずはその場を収めるようにするのが最善策でしょう。
特に接客業務に携わる人は、こういったクレームの種類を学び対応法を身につける事も必要となってくるでしょう。